NHK仙台放送局(仙台市青葉区本町2)定禅寺メディアステーション1階ギャラリーで開催されていた「ドラマ『岸辺露伴は動かない』展」が2022年1月10日(月・祝)にラストを迎えました。
この特別展は、2021年末のドラマ「岸辺露伴は動かない」の放送に合わせて、原作者・荒木飛呂彦さんの出身地の仙台で開催されたものです。番組の撮影で実際に使用した衣装や小道具、撮影現場の風景パネルなどが展示されていました。
皆さんは見に行きましたか?細部まで意識を巡らせて作られた衣装や小道具の数々を見られて感動ものでした!
【イベレポ】ドラマ「岸辺露伴は動かない」展!
”ヘブンズ・ドアー — 今、心の扉は開かれる―”
まずは、NHK仙台放送局ギャラリーの外から見えるドラマ「岸辺露伴は動かない」展の紹介と岸辺露伴先生のデスク&原稿です。
作中の作品「ピンクダークの少年」はここから生み出されているわけですね。撮影現場のセットの中に入ると味わい深い風合いに見えますが、こうしてデスクと椅子だけ展示していてもワクワクします。
入って最初の展示は、特別展の紹介と岸辺露伴を演じた高橋一生さんが描いた『ピンクダークの少年』のイラストです。リハーサルの際に露伴のサイン練習をしていた高橋さんがGペンで描いたものです。
衣装や小道具だけでなくこういうものも展示してくれるんですね。岸辺露伴が憑依しているかのような、本当にハマり役でしたね。話し方、所作はもちろん、サインまでしっかり岸辺露伴のようです。
1期 展示
まずは、2020年12月放送のドラマ1期の展示から。
1期 現場メイキング写真
実際に使われた小道具や衣装が今回の目玉かとは思いますが、まずは現場メイキングの写真から。パネルで展示されていましたが「こうやって作られていたのか」というのが一番わかる資料だったと思います。ドラマにあった見覚えのある画角、そうでない現場ならではの様子がみられました。
フィクションの世界観を”実際に現実のどこかにあるかのように作られている”のがわかって面白かったです。
1期 衣装デザイン画
人物デザイン監修を務めている柘植伊佐夫さんによる衣装デザイン画の展示。
Facebookで拓殖さん自身がポイントを備忘がてらと話してくれています。実はこちらのポイントの方をチェックしてから展示を見たのですが、おかげでより一層楽しめました。
1期 衣装
お待ちかね、ドラマ1期の衣装です。実際に使用されたものをまさか見られるとは。絶妙に現実離れしていて、原作の雰囲気を壊すことなく、それでいて興醒めしないよう実写の世界に落とし込まれた衣装の数々でした。
まずは、岸辺露伴の衣装。カバンや小物は細かいところまで”ぽさ”が出ています。
次に、飯豊まりえさんが演じた、岸辺露伴の担当編集者 泉京香の衣装。原作より大幅に登場回数が増えていましたが、岸辺露伴とバランスをとるのに良いキャラクターでしたね。
首元や袖口などがキャラクターを強調するような特徴的な衣装です。
こちらは1話「富豪村」の一休、2話「くしゃがら*」の志士十五(ししじゅうご)先生の衣装。
志士十五は衣装もそうですが、これを着こなし荒木キャラを演じ切った森山未來さんも素晴らしかったですよね。大好きです。
オリジナルキャラクターの平井太郎の衣装。
3話「D.N.A」登場の片平真依、片平真央の衣装。母親である片平真依のイメージはマリア像。ダヴィンチの「聖アンナと聖母子」に出てくるようなマリアの色彩設計と衣のおご着方を意図したとのこと。
ヨーロッパの絵画に出てくるような服の布のような質感が出ています。当然触ることはできませんが、触りたくなる質感でした。
真央ちゃんの衣装はお人形さんみたい。ドラマで見ても実物を見てもお人形さんみたいでした。
1期 小道具など
これを見たかったっ!
台本や小道具の展示です。
ヘブンズ・ドアーで本にした相手の人生がびっしり描かれていました。このこだわり方。これがあってこそです。
細かいところまで本当によく作り込まれていて、おそらくドラマの映像では1秒にも満たない、もしかすると映ることすらない部分もあっただろう作り込みでした。
こだわったという”手作りでの表現”をこうして少しでも見られて感動です。
2期 展示
そして2021年12月放送のドラマ2期の展示。
↑クロマキー合成でこの絵が撮れる特設ブースも人気でしたね。このポーズ、結構難しいらしいです。
と、それを案内しているかのような人物パネル↓
飯豊まりえさんがなのか、泉京香なのか、とにかくかわいいです。
展示期間は放送前からだったこともあって、2021年12月放送の4話、5話、6話の宣伝を兼ねた展示ですね。
2期 現場メイキング写真&衣装デザイン画
2期 衣装
2期の岸辺露伴 衣装。原作はこのくらい奇抜。でもすでに高橋一生さんが岸辺露伴に見えているので、これを着ていても岸辺露伴にしか見えないという魔法。
服の穴の切り方なんかは、手作りのような感じでした。
2期 泉京香の衣装。
飯豊まりえさんのスタイルあってこそのフィクションとリアルの共存です。前作よりはより現実感がある衣装ですよね。キャラクターのイメージが視聴者とも共有できている続編なので、衣装に頼りすぎず飯豊まりえさんの演技でキャラクターを演出しようという感じでしょうか?
ここからは各エピソードのゲストの衣装。
まずは、4話「ザ・ラン」より、橋本陽馬の衣装。スニーカーは、実際に使用していたことがうかがえる汚れ具合でした。
5話「背中の正面」より乙雅三(きのとまさぞう)の衣装。実際に見ると、より異質な雰囲気でした。
6話「六壁坂」より大郷楠宝子の衣装。令嬢らしい衣装ですね。
2期 小道具
そして『ピンクダークの少年』も展示されていました!作者はもちろん岸辺露伴。
スマホケースに油性ペン「マギー」。ドラマではほんの少ししか映らない小物も遊び心満載です。
ありがとう、ドラマ「岸辺露伴は動かない」展
いやー、面白かったです!仙台で開催してくれたことに感謝です。大変な時期ですが、タイミングが良かったからか全国からも多くの人が来場していたようです。
またこうした機会があればぜひ開催してほしいですね。さらなる続編を期待する声も多いですが、もし実現すればその放送にあわせてまた特別展の開催も叶うかもしれませんね。
(「密漁海岸」とかできるんでしょうか?密漁の話ですけど。)
会期:2022年1月10日(月・祝)まで、午前10時~午後5時
※1月8日(土)は午後1時~午後5時
※2021年12月30日(木)~2022年1月3日(月)は年末年始のため休館
入場料:無料
会場:NHK仙台放送局 定禅寺メディアステーション1階ギャラリー
(仙台市青葉区本町2-20-1)